36歳、浮気なぼくら

ビートニクの生き残りSeiyaの放浪文集

第46話:陽のあたる場所と影になる場所。素敵なソープ嬢に捧げる文章 「俺たちは皆、どぶの中にいる」おやすみなさい子猫ちゃん💖

f:id:djsukeroku900:20170910222745j:plainということをよく考えてしまいます。

ぼくは、そして多くの皆様は「陽のあたる場所」に生きている。

しかし、世の中には、場所には、必ず「陽のあたらない場所」があり、「影に生きる人」がいる。

影に生きる人がいて、陽のあたる場所にぼくらがいて、社会ができている。

と、思います。

また、その陽のあたる場所にも、表方と裏方がいる。


キンモクセイの香りが風にのってやってくる。
季節はちゃんと変わります。
意外にも自然は理路整然としている。

風俗嬢にも社会はあって、日常があって、普通の生活がある。

と、思う。

影に生きる人たち。

その中にも「希望」とか、「輝き」はある。
多分ある。

甘いチョコレートの魔法はぼくらに「影の残像」を切ってよこす。いや与えてくれる。

彼女、あるいは彼らは確かに「夢を売りにする」
ただ、「身体を消費して」「心を消費して」

ある意味「供物」のようにも思う。

話は飛ぶようだけど、昔の侍、武士、人斬り、暗殺者は最初の「殺人」は夢中で斬ると。

そのうち何にも思わなくなると。

最後は「人の思いが、澱のようにたまり」
斬るのが怖くなると。

風俗のお姉さんたちはどうだろうか。

彼女、彼らは「人を活かす職業」

確かにそうなのだ。

しかし、「身体を売りにする」ということは、
わかんないけど、やっぱり何かを失い、何かを犠牲にして、また、「影に生きる」ことを強いられる点は、「人斬り」と共通する何かを感じる。

人は欲望に突き動かされる。

人は欲望のために時に他人を虐げる。

それが性衝動のひとつではある。

レイプファンタジーは確かにある。

人を活かすために彼女、彼らは身体を売りにだす。

欲望の受け皿となる。

最初は懸命に「意味づけ」することに夢中になる。
そのうちどうでもよくなる。
最後は虚無感と他の人との違いに、未来を怖れながら生きることになる。





それでも、「明るく生きる強かで素敵な女の子」もいるのだ。

きっと愛が深いのだ。または性差か。ある意味「母性」か。

「愛情のキャパ」は恐らく「後天的」に身につけるものだと思います。

ある風俗嬢の話を聞いていて、思いました。

「こういう娘(ソープ嬢)だけど、多分愛されてきたのだな」


だからこそ、卑屈さがないのだなと。

愛情は時の中にある魔法で、けして魔法がかかり続けることはない。
いつかは魔法はとけて、新しい魔法を必要とする。
その持続性に「本当の愛情」とか、意味づける。
ただ、魔法の持続性の違いだけなのにね。

人は環境によって変わる。
「影の人たち」から学べることは、リアルでシビア。

弱くちゃ生きていけないよ。

それと、「後悔する人は何を選んでも後悔するし、後悔なんてしない人は何を選んでも後悔しない」

そうなのだ。

最後に文豪オスカー・ワイルドのことば。





「俺たちは皆どぶの中にいる。でもな、そこから耀く星を眺めている奴もいるのさ」


このことばを風俗の天使たちに、そしてわれら
「感覚を共有できる仲間たち」すべてに。

感謝。ありったけの愛情を。

ありがとうございました。

おやすみなさい仔猫ちゃん💖